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2008年11月 7日 (金)

シバナの花。2008

塩生植物のシバナ(シバナ科、多年草)の花。

開花期は夏から秋です。長いのですが、7月下旬ごろから気にして、覗いていたのに、気が付いたらもう種子になっているのです。

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9月27日撮影の日当たりのよい株。すでに開花のピークは過ぎています。

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同じ9月27日、こちらの群落は、ヨシの陰になっているので、ちょうど開花のシーズンです。

シバナには花びらはありませんと以前書きましたが、実は花びらに見える花被が6枚あります。

3枚の外花被と3枚の内花被があり、それぞれ内側におしべを保護するように抱いています。

[花被(かひ)とは、雄しべ、雌しべよりも外側にある何枚かの特殊な葉のまとまり。個々の葉を花被片という。花被が内外二重になっていれば、それぞれを内花被、外花被という。内花被は花冠、外花被はがくに相当する。(週刊朝日百科 植物の世界 植物用語集)]

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花被は全部、ふっくらしためしべにしっかりくっついています。でも、一番上のめしべはすでに受粉しているようです。

シバナの開花は、咲き始めは雌花期で、先にめしべが柱頭を伸ばします。

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外花被がひらいて、外輪の雄しべの葯が見えていますが、花粉は出していません。まだ雌花期です。

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めしべの柱頭が花粉で白くなっています。両性期です。

花粉が外花被に山盛りになっています。ちょうど花粉を受け止める受け皿の形になっています。

でもこんなにたくさんの花粉誰が受粉の手伝いをするのでしょう。

と思ったら、風媒花でした。風に揺れると花粉がこぼれます、散っていきます。

この後、柱頭はしおれて縮み、外花被片は落ちて、内花被が開き、内輪のおしべが花粉を出す、雄性期になるのです。

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内花被が落ち、内輪のおしべも落ちて右側の状態になり、種子が熟していきます。

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この一番上の花は、花被が多く四重になっているようで、普通の花の2個分あるようです。

いろいろ調べて、シバナは雄しべが外と内と2段階で花粉を出すしくみになっていることを知りました。植物で受粉を確実にする仕組みは様々ですね。

以前は、ホロムイソウ科に含まれていましたが、現在はシバナ科に分けられています。

 

手抜きでコンパクトカメラや一眼でもズームレンズで撮りましたので、柱頭などよく分かりません。

来年はマクロレンズを使ってちゃんと撮りたいと思います。いつも鳥見のついでだから、ついつい、反省。

 

シバナは漢字では塩場菜と書き、食用になり美味しいそうです。

そのためか、広島県の宮島では、鹿が食べてしまうので金網をかけたりして保護しているそうです。

シバナの生育地は、海水と川の水が混じりあう汽水域で、満潮時には冠水する場所で、波があたらないところです。

種子はたくさん出来るようなのに、増えないのはそんな微妙な条件の場所が少ないからでしょう。

多々良川では4ヶ所しか生えていません。そのうち群生といえるのは、1ヶ所だけです。

環境省2007 レッドデータブックではシバナは 準絶滅危惧(NT) になっています。

福岡県では絶滅危惧Ⅱ類です。

生息できる塩生湿地が開発や護岸工事で消えていって、希少種になっています。

シバナの花の解説を見るのに、「植物の世界」引っ張り出しました。西日本のものは概して小型なのに対して北日本のものは植物体が大きいとありました。北海道の蕗やイタドリの大きいのにびっくりしたことを思い出しました。

(間違っていたらごめんなさい、そのときは教えてくださいね。)

 

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